金光達太郎の「話し方ワンポイントレッスン」] |
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<本当に苦手?> | ||||||
人は苦手なことはやりたがらぬ。それでますます苦手になる。 私もそうだった。小学校2年生のころ、漢字の書き取りで20点をとった。そのショックから「自分は生れつき記憶力が劣っている」という強い苦手意識をつくってしまった。 こんなとき、なぜか、私に次のような転機が与えられた。 それは、私が40歳を過ぎたある秋の夕方のことであった。東京のある書店で、ふと1冊の文庫本を手にとってページを開いた。オヤッ、活字が迫ってきた。 「・・・念仏は、まことに浄土にむまるるたねにてやはんべるらん、また地獄におつべき業にてやはんべるらん、総じてもて存知せざるなり・・・」 私は、翌日から通勤電車の車内で暗記をはじめた。往路の15分で覚え、復路でおさらいをした。初日に覚えられたのはわずか3行半であった。まぁ、いいじゃないか、じっくりいこう、とつづけた。 「私の記憶力は、生れつき人並みだったのだ。それなのに愚かにも苦手だと意識して記憶を怠った。そのため、記憶に必要な神経組織が錆びついていた。その錆が30日かかってとれたのだ」 苦手はレールの錆のようなもの、使っていれば、次第に落ちる。 ■話し方も皆さん苦手意識を持っていらっしゃるかも知れませんが、どなたも錆びさえ落とせば楽に話が出来るようになります、と先生は新しい方におっしゃいます。「錆び落しは仲間と一緒に、適切な指導者にアドバイスをもらえば一層早いですよ」ということばに励まされて、私たちも上がり症を克服できました。 |
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フィリア WEB 話し方教室へ(金光達太郎師のワンポイントアドバイス) | ||||||
T.人を好きになることの大切さ | U.人間なのだ・・ | V.やさしい人・・ | W.小さな神様・・ | X.オレサマムシ・・ | ||
Y.五分の魂 | Z.ありがとさん | [.ひとことの余韻 | \.鳩は利口です | ].本当に苦手? |